第3章

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 どうしたら良いんだろう?誰にも見つからず外に出る方法が分からなかった。  窓から出るか?いや、そこまで若くないし馬鹿も出来ない。  正当に玄関から出るか?鍵を外す音で母にバレてしまう。でも冷静に考えるとこれしかないような気がした。  当たって砕けろだ!恋する乙女は強いのだ(これが恋なのか分からないけど)  私はジャケットとバッグを手にして2階の自分の部屋からそろそろと階段を降り、洗面所へ向かった。それから私は頬の上に極薄くファンデーションをして眉毛を描いて、またそろそろと移動し玄関で大河を待った。  30分くらい待っただろうか……スマホに連絡が来た。 「着いたよ」  駐車場からエンジン音は聞こえなかったが、テールランプの光が届いた。意を決して私は靴を履いた。解錠しドアを開けた瞬間、「どこに行くの?」と2階から母の声がした。 「鬼木さんが来たから挨拶するだけ」 「あら、鬼っち だったら上がってもらいなさいよ。色々お世話になったんだからお茶くらい出すわよ」  そう言って母は2階から降りて来そうだった。 「大丈夫。すぐに帰る」  それだけ言って玄関のドアを閉め、ポーチの階段を転びそうな勢いで車へと走って行った。それにしても“鬼っち” って、まさか母があだ名を付けてるとは思わなかった……  すぐに運転席の窓が下がっていった。 「遅くなってごめん。寒いから中に入って」  大河に言われ、私は助手席に廻ってドアを開けてシートに座りドアを閉めた。 「ここじゃ話しにくいから、ちょっと走るね。あっ、シートベルトをして」
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