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「そうだよね!優羽は高嶋家に飛行機を乗り継いで行っちゃうし、千春は地球の果てまで行っちゃうし、マナまで行っちゃったら寂しいし、やっぱり私と居てよ。
と、思ったけど、マナが幸せになるんだったら温かく見送るよ。まぁ、ゆっくり考えたらいいよ。
そういえば優羽は向こうの家は決まったの?」
「決まったよ。パパの実家の近くだって」
「同居じゃないんだ?」と櫻子と千春が同時に同じ質問をした。
「まただね」と言いながら2人は目を合わせて笑った。
この2人はスーパー銭湯の時も同時に言った。思考回路が似ているのだろう。
「職場も自宅も親と一緒だったら嫌なんだって。ほら高校を卒業してから殆ど顔を合わせてないから、暮らすイメージが湧かないって言ってたよ」
優羽は唐揚げの油をティッシュに吸わせながら言った。
「暮らすと言えばさ、北部九州で “くらすぜ” って言われたら同棲しようって意味じゃないから胸キュンしないようにって向こうで言ってね。」
「櫻子に言われるまで方言が通じなくなるって忘れてた。殴るって意味だって周知徹底しておくけど、品が良い言葉じゃないから使わないよ。
あー、そんな事を言ったら、おっとっとも言えなくなるんだと思うと寂しいー!」
「じゃ、今、言っちゃう?」と櫻子はニヤリと笑って周りを見た。
「せーの」櫻子の掛け声と共に一斉に……
「おっとっととっとってっていーよったのに、なんでおっとっととっとってくれんかったとっていっとーと、っていっとーと!」
そして4人みんなで大笑いした。
大河の転勤の話で暗くなりがちだった私もこの時は忘れて笑った。
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