第4章

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女子会が終わり、私は帰途についた。 優羽が少しつらそうな表情をして「大丈夫なんだけど、時々張るのよ。横になりたいから帰ってもいい?」と言うと、すぐに解散になったのだった。 優羽が光に連絡すると、すぐに光が駆けつけた。 「社用車は使っちゃいけないんだけど…」と、ビルに横付けして優羽を乗せるとあっという間に2人は帰ってしまった。 その様子を見て「靴下とワイシャツはどうでも良くない?」と残った3人で笑った。 9割以上雑談だったが、優羽が元気で順調だったのと却下されると思った出雲大社旅行が決行される事を確認出来て良かった。 帰宅すると母が待っていた。 「マナ、大丈夫?表情がないみたいよ……」 そう言われて気が付いた。ずっと考えているんだと。 私にとって大河はそれ程重要に感じていなかったはずなのに、気が付けば大河の転勤の事ばかり考えていた。 「大丈夫なんだけど?どこも変じゃないよ。 あー、夕方連絡したよね、ご飯食べてきたから。 シャワーだけ使うね」 それだけ言って私は浴室に行き、化粧と疲れを流して上がった。 部屋に入るとLINEが鳴っていた。 「マナちゃん、お疲れさん。 僕も今帰ったよ……」 この日から毎日仕事を終え帰宅した大河から通話が来るようになった。 週末の土曜日は大河の仕事の為会えなかったが、その日の夜もLINEで1時間くらい話をした。 それまではスタンプだけで終わりの日もあったが、取り留めのない話ばかり毎日話すようになった。
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