終わりの始まり

4/7
前へ
/7ページ
次へ
こうしてカラオケボックスに来たのも彼が「ストレス発散にはカラオケが一番」と強気に提案して仕事終わりに半ば強引に連れて来られた。 …考えてみたらカラオケなんて何年も来なかった。 確かにさっき腹一杯叫んだらあんな事で悩んでいたのが傷付いていたのが全てが馬鹿らしくなった。 「…私も唄おっかな?!」「その意気ッスよ!」 「デュエットしましょ」 マイクを握って彼の隣に立ち何時間も一緒に唄った。 唄うだけ唄ったらすっかり怒りも悲しみも忘れていて沙希は気分が晴れ晴れとしていた。 「楽しかったぁっ」 「オレもっスよ」 2人はカラオケボックスから居酒屋に呑みに来て一緒に酒を呑み交わした。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加