1755人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、食事会の話だよね?迫田君とその、内山さんだっけ、茉由子が気に入ってる人との」
ちゃんと話を聞いてたよアピールすると、茉由子はまた張り切った顔になった。
「そうそう。日を決めたいんだけど、年末が近いからあっちが忙しいらしくて、候補日が少ないんだよね」
手帳を取り出す茉由子に内心困惑する。
「あのさ……迫田君って、すごく飲む人じゃなかったっけ?」
「うん、そうだよ。内山さんはもっと強いの!いくら飲んでも顔色変わらなくてね。お酒強い男って良くない?」
脱線していく茉由子の話を聞きながら、冷たく光るメタルフレームを思い出した私は身震いした。
これは皆川氏との契約違反になるのだろうか?
私は彼と取り決めをしていた。……というか、させられていた。
そのうちの一つが禁酒令なのだ。
とりわけ、男性との。
最初のコメントを投稿しよう!