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「新宿駅前に*月*日正午ちょうどにきて
菜月」
そんな紙がカエの机に入っていたのは数日ほど前だろうか…ちょうど近所で愛らしい黒猫を見るようになった頃だ。
今日がその日だった。新宿駅に向かった。人がたくさん、歩いている。
スマホ片手にそばにあったベンチに座る。音ゲーしながら。後、十秒で12時ちょうど
その時、近所のあの黒猫が目の前を通りすぎて行った。フラッと歩み寄る。その瞬間、まず人が―あんなに沢山いた人が消えた。そして青く澄んでいた空は雲で多い尽くされている。雨が降りだす。
カエはもう1つ大きな事に気づいた。
「猫…が…いる…」
ゾクッとした。ありとあらゆる生き物が一瞬にして消えたのに黒猫だけがさっきと同じ位置に座っている。
黒猫の周りに不思議な光が現れた。その瞬間だった。
「その日、初めてあんな猫を見ました。聞いたこと、あります?猫が人になったなんてw」
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