第1章 Hatedperson

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「カズちゃん、いる?」 部屋の中へ入って行く、リビングルームや 奥の居間を観てもいない様子。 「怒ったの?ゴメンね」 ニヤつきながら、オドケル晃。 (ギー、ギー) 何処からか不気味な音が聞こえてくる、 晃が辺りを見渡す。 音が聞こえてくるのは風呂場から、 風呂場の扉を開けると。 「カズヨー! どうしたんだー!!」 驚愕の余り晃が叫んだ、その光景は 残酷に値するものだ。 風呂場にある窓のとっての部分に ロープを掛け、和代が首吊り自殺を・・・ 脱兎の如く宙に浮いている、 両脚に抱きつく晃。 「ゴメンよカズちゃん! 俺が悪かった~」 大声で泣き喚く晃、和代の首には しっかりとロープが食い込んでいる。 首がくの字に曲がった無機質な顏の下で、 床に跪きながらいつまでも泣いていた。 赤や黄色の薔薇の花が無惨にも、床に散り ばめられている。
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