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「……がっ……」
幼い娘は喉を押さえながら椅子から落ち、嗚咽を漏らしながら床の上を苦痛の表情で転がり回っている。
「私にはあなたがいたわね」
母親はその姿に涙を流し、
「あなたはいつも一緒にいてくれたわね」
皿に残ったチョコを飲み干した。
強烈な苦しみで全身が痙攣を始める。
思うように動かない体を、震える手で押さえながら移動させる。
「いつまでも一緒に……」
動かなくなった娘の横に並び、この日始めて母親は笑顔を見せた。
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