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「助けて!助けて!助けて!」
目をきつく閉じ、動けない身体で必死に助けを乞うていると、辺りが急に静かになった。
……… どうやらあのギロチンはなくなったらしい。
「………ふぅ」
「あんたも無事だったみたいだな」
ホッとして安堵の溜息をつくと傍から声がした。
「此処は何処だ?さっきのは一体何なんだ!?」
── 先程の恐怖から声が震えるが必死に問いかける。
「……… 解らない。見ろ!たくさんのモノが犠牲になったようだがまだ無事なモノもいるようだ」
身体は動かない為、耳を澄ませ、視線だけあちら此方に向けると、呻き声や泣き叫ぶ声、嗚咽をあげながら咽び泣く声や怒り狂ったような怒号の叫び等の様々な声が聞こえる。
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