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淡いピンクの水筒の中身は甘めの紅茶。アールグレイのミルクティ。かなり熱め。
コップに注ぐと湯気が立ち上り、ベルガモットの香りが私を包む。私はそれを冬の空気と一緒に深く吸い込んだ。
――ねぇ、何飲んでるの?
どこからか声が聞こえた気がした。
それは小さな鈴のような声だった。
――いつもそれ飲んでるよね。
きょろきょろと辺りを見渡すと、くすくすと笑う声が聞こえるということは気のせいだとか聞き間違いではないようだ。
――こっちだよ。
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