終章 根源
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何故なら彼は左目から赤い、赤い血を垂らしながら笑っていたからだ。 不気味な笑みを浮かべる彼に僕は同じ赤色に染まったハサミを両手に握りしめると刃を彼の方に向けた。 しかし彼はそんな威嚇をものともせず、笑顔を作ったままガタガタと震える僕に歩み寄るとそっと僕の首に手を回した。 そしていつもの優しい声で、 静かに言い放った。
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