第1章

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「みなさんは普段、携帯、あるいはスマートフォンを持ち歩いていますよね。ですけどたまに何処にしまったか分からなくなったり、どこかに置き忘れてきた、というようなことがあると思います」 田神はテレビカメラに上半身を向けた。 「しかし、『Wear Phone』はその名の通り、身につけるものです。自身の耳に小さな機器をつけるだけでいいのです。どこにあるか探す、なんてこともなくなるでしょう。」 「なるほど、身につける、ですか。機能面についてはどうでしょうか」 「もちろん、従来の携帯やスマートフォンのように通話、メールも出来ます。ネットの閲覧、アプリでゲームも可能です。」 「えっと、画面はどこにあるんですか?」 「目の前に画面が浮かび上がるんですよ。タッチして操作出来ます」 「へぇ、それはすごい。見てみたいですね」
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