第1章

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「故障か?」 「まさか不良品ってことはないでしょ。電池切れじゃないの。最初に充電しないといけないパターンね」 「まじか。家に帰るしかねーな」 箱を袋に直そうとした時、箱から何かが落ちた。拾い上げて見てみるとそれはストラップだった。先端に招き猫のポーズをした人形がついている。 「それ、P&V社のマスコットキャラクターね」 「猫を元にしてるんだろうけど、目がでかすぎてなんか気持ち悪いな」 眼球が大きくエイリアンのようにも見える。 ずっと見つめていると吸い込まれそうで貴文は思わず目を反らした。 「私のはポーズがちょっと違う。」 千佳が手にしている人形は四つん這いで猫の背伸びのようなポーズを取っていた。
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