釣りから帰ると

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僕は今は絶滅したと言われている、飛竜。たぶん、生存しているのは僕だけで、僕は通常より小型のプテラノドン。 プテラノドンだから、名前はプテちゃん。なのか分からないけど、今の主の前に一時期暮らしていた、新木 緑お婆ちゃんが付けてくれた名だ。 でも本名はソレイユ。こちらは元の主マリィが僕に付けてくれた名。 まあ、どちらでも呼ばれれば、返事はする。 事情があって、僕は今の主、冴木 匠の家族になった。他に匠の奥さんの薫、可愛い娘の莉愛がいる。 …元の主であるマリィは時々、友達の紫堂 綾を連れて遊びに来てくるれる。(マリィは車の運転出来ないから、綾が送ってくれるんだけど) 今日は、匠と1人と1匹で海釣りに出掛けた。 匠は釣りに僕は海に直接、魚を捕るんだけどさ。 新鮮なお魚はやっぱり美味しいから、匠によくおねだりをするんだ。 今日も沢山食べれて、僕は嬉しかった。 匠の方は…… 「…なんでだ、全然釣れない…」 ガックリと肩を落としている。 「まあ、そんな日もあるよ」 励ましたつもりだったのに、恨めしそうに僕を見た。 「プテちゃんは直接だから、いいよなっ」 ……拗ねてる…。
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