僕は…

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でも、たぶん、僕は…チョコレートというものは食べられないんだろうな…。食べたことないから、お腹壊しちゃうかもしれないし…。 固かったりしたら、歯がないから噛めないし…。 「ふぅ~ん」 興味なさげに僕は答えた。 「…ああ、もうそんな時期か…」 匠が呟いた。 「そんな時期って?」 「2/14はバレンタインデーと言って、女の子から好きな男の子やお世話になっている人にチョコを送る日だよ」 「海外では男女共に花やケーキ、カード等、様々な物を好きな人や親しい人に贈るんだけどね」 綾が言った。 「日本では、お菓子屋さんの戦略よね、つまり」 これは薫。 「でも、なんか楽しそうですよね」 マリィがニコニコしながらそう言った。 じゃあ、益々僕には関係ないことだ。 だって、贈ることも出来ないから…。 「…ソレイユ?」 黙ったままの僕にマリィは何かを感じたみたい。 本来、僕とマリィは心で会話する事が出来る。 だけど、すべて読める訳ではない。 そこはありがたかった。
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