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「ちゃんと、好きだし大切にしたいんだよ、由紀のこと」
ー...口下手で。
態度も悪いし、無表情だし。
好きなものは緑茶とブラックコーヒー。
彼が手に取ったのもビターチョコレート。
なのに。
なんで、彼の言葉はこんなに優しいんだろう。
「これから、もっと頑張るから。だから、あんな男になびかないで」
なんてー...甘いんだろう。
「なびかないよー...」
勢いで、悠馬くんに抱きついた。
初めてだった。
ちゃんと悠馬くんが私に本音を語ってくれたのも、抱きしめたり、キスしてくれたのも。
付き合って、3ヶ月も経つのに。
しっかりと抱きしめあった後、ゆっくりと悠馬くんが身体を離した。
「...でも、あんまり慣れないから...今はこれくらいで」
ー...彼の耳は、見たことないくらい紅くて。
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