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「ほら、俺の見てて」
そう言って片方の脚を外側に向けてたち、もう片方の脚を後ろへ自然に曲げて置くバランシン・プラスのポーズをとり、すっと胸を張って立って爽やかな笑みを浮かべた。
少し首を残しつつそこから、グリッサード・・・右足を出し二歩歩いて十分に左足に体重を載せたところで、棒を突き刺すようにしっかりと右の軸足に乗ってアラベスクをとった。
御来光でもさしているのかと思うほどドロフェイの全身からから自信が漲っていて、金色のオーラのようなものがカッと照った。
ただ一つのパをしただけなのに、まるでどこかの王子様のような立ち振る舞いに感じて、胸がドキドキと高鳴った。
普段はあんなだけど、やっぱりドロフェイってかっこいいなあ。
シンデレラが初めてチャーミング王子に出会ったときも、こんなふうにドキドキしたんだろうか。
「こんな感じ。腰であげてないでしょ、背筋で足をあげるの。どうマドカ、わかった?」
「うん、めちゃくちゃ王子様オーラでててかっこよかった」
「でしょ? ちょっとイメージしてたのはプリンス・チャーミングでね・・・って、真面目にやりなよバカマドカ!」
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