第1話 倫子再び

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「お待たせしました」 一華は席につくとコートを脱ぐ。 …細いけど意外と胸大きいのね。 職場ではあんまり分からなかったけど…。 倫子はそこまで思ってから、慌てて (私の巨乳には負けるわ!一華はパットでも入れたのよ) と打ち消す。 (それより、誰と待ち合わせしてるのよ?) 倫子はテーブルに顔を近づけ、 覗き込むようにして一華の向かい側を見る。 「いいえ。まだ五分前ですよ」 …ん?この聞き覚えのある声は… 「有難う、凌駕さん」 (神谷凌駕かみやりょうがについては、Cafe Phantom参照) 一華は答えた。 …そう、凌駕さんよ。忘れもしない(~媚薬参照~) なんて優しい顔で笑うのかしら…。 短髪黒髪、整った顔立ち、 柔らかな光を宿したインディゴブルーの瞳。 心もち日焼けした肌。 なんか妙にセクシーなのよね♪ 黒髪で濃い青い瞳って、 ありそうで中々無いと思うの。 背高いし、足長いし。鼻も高いし。 やっぱなんかこう…人間離れした美形なのよ。 だから、あそこも固くて特大サイズなんじゃないかしら…。 セックス上手そうだわ。 それにしても一華、待ち合わせってどういう事よ? やっぱり付き合ってるんじゃないの! それともまさか…不倫? …有り得るわ!凌駕さん奥さん居そうだもの… ズルいわ!一華! 凌駕さんのアレを味わってるのね。 分かったわ! だから、胸が大きくなったのね! 「さ、そろそろ行きましょうか」 凌駕の声で、 倫子は夢から覚めた。 会計に向かう二人の後を慌てて追う。 …倫子が妄想を膨らませている間の一華と凌駕… 「今日は編集の仕事もCafeもオフの日なので、 暇なんですよ。私も、星影光輝ほしかげこうき (Dark Angel Therapy参照) さんにお会いしたいと思ってましたから」 と凌駕は微笑む。 魔族だが陽の光がよく似合う。 その反面、闇も似合うから不思議だ。 「あら?まだ対面して無かったの?」 一華は意外そうに問いかける」 「ええ。 あちらはクリニックがオープンしてバタバタが続いてましたし。 会おうと思えばいつでも会えるのですが、 そうなると逆に中々…」 と凌駕は少し照れたように笑った。 「あ、なんか分かるかも」 一華はふんわりと微笑んだ。 見る者に癒しを与える花が開くような笑み…。 「それはそうと、また…」 凌駕は急に真面目な面持ちで切り出す。
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