第4話 リビドーの園

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第4話 リビドーの園

クリニックに行く日の朝… リビングのテーブルにそれはあった。 何気なくそれを読むと… 倫子へ 不倫相手の女性が離婚成立した。 彼女に子供は無く 子供二人とも引き取ってくれるそうだ。 子供達も彼女に懐いている。 さようなら、お母さん 長男より ママ バイバイ 次男より 紙切れ上の夫より 思考停止だ…。 だが、今日は勝負の日! 倫子はそれを考えないようにし、 シャワーを浴びる。 そして艶髪巻き毛の手入れ。 愛のカラーマゼンタ色のルージュに、 淡いピンクのアイカラー。 アイラインとマスカラは上品に。 マゼンタ色ののワンピースを着て、 白いコートを羽織った。 マゼンタ色のショートブーツを履く。 いざ!出陣!! メンタル・内科クリニック 「Espoir~エスポワール~」へ足を踏み入れる。 「?」 一歩足を踏み入れると、 そこは薄暗い部屋…。 何やら蝙蝠の羽飾りのついたランプ が一つ灯っているだけである。 (ここに間違い無いわよね…?) 倫子は迷いつつ 奥へと足を踏み入れた。 すると 「あっあっ、ンっあぁーっ凌駕さまっ」 何やら女の嬌声が聞こえる。 な、何? さすがにギョッとしてその声の主を確かめに歩みを進める。 「あっあーっ凌駕様っもっと、もっと突いて…あっ、あん」 待合室の奥で 男が入り口を背に座り 男の膝の上で向かい合って座っている女が、 一糸纏わぬ姿で男の首に両手を置き 体を後ろにのけ反って激しく腰を振り、 いやらしい声を上げていた。 両乳房が大きく揺れる。 「!」 それだけでも驚愕ものだが、 よく見ると男の周りには5.6人の女が、 一糸纏わぬ姿で大きく足を広げ、 秘所をむき出しにして男を見つめていた。 黒髪の男は振り向き、 倫子を見るとニヤリと笑う。 女は更に激しく腰を振り、 「あっあっあっあ、あーーーーーっっっ!」 絶叫すると、果てた。 男はグッタリとした女の腰に手をやり、 床に寝かせると立ち上がる。 「ひっ!!!」 倫子は悲鳴を上げた。 何故なら、男の体は獣の毛に覆われ、 男のそそり立つシンボルは、 大蛇そのものだったのだ。
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