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爽やかな風の吹く季節、私は双子の弟達に知られず人界で孤児院を営みつつ暮らしていた。
私の名はフェーア・バザルト・フェブリス。
神界に居るフェーゴ・バザルト・フェブリスの双子の兄で、過去の竜王にして一度この世界に生け贄となって死した者。
けれど、先の戦いで死霊使いが私の肉体を復活させ使っていたため、その私の体から死霊使いが抜け出した後こうして再びこの地で過ごしている。
「フェーア様!お出かけするです!!」
そう言ったのは癖っ毛の金髪に深緑色の目をしたリアナという少女。
「どこに行きたいのかな?」
「花畑!!」
花畑…というと、あの古びた屋敷の近くにある場所か…。
あの古びた屋敷にたまに人の気配がするが、誰かが居るという事なのか…?
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