元竜王

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近くへ行くと、少女の肩がビクン!と跳ねて怯えた瞳で私の事を見て来た。 少女の髪の毛はエメラルドグリーンを薄めたような淡い色で、瞳はターコイズブルー…それにエルフなのだろう、耳は尖っていた。 「…貴方は…?」 「あの子供達を遊ばせに来た。君は何でここに?」 「…あの古びた屋敷から逃げて来た…の…。」 やはりあの屋敷関係の娘か。 …だが、逃げてくるという事は、この娘は酷い仕打ちをされていたという事だろう。 「…これを羽織ってなさい。私のローブだから君の体くらい隠せる。」 「…え?あの、何で…。」 「ここに置いて行くわけにもいかないだろう。それに、ちょっと人手がほしかった所だから…。」 子供達を相手にするのに、私一人では手が回らなくなってきたからな。 年々活発になって世話が大変だ…。
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