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とりあえず、フェリシアは私が保護した方が良さそうだ。
「…私と一緒に来なさい。一人じゃ危険だ。」
「…でも…。」
「いいから。…私も行き場のない者の一人だ。だから、気にしないでいい。」
一度この世を去り妻だったフィウスの人生を狂わせた私は、もう行き場を失くしたと言ってもいいのだろう。
弟達の前に姿を見せる事も叶わないのだから…。
「お姉ちゃん来てー!私達と遊んで!」
「…私が行ってもいいの…?」
「うんっ!」
リラの天真爛漫な笑顔にフェリシアはようやく笑顔を見せた。
多分あの古びた屋敷の持ち主はフェリシアを捜しているだろうから、あの孤児院を人間の目には見えなくした方が安全だろう…。
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