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S氏に指令を出した北半島国
胡麻擂り1号(以下1号)が北半島国最高指導者に報告する。
「遂に手に入れることが出来ました!」
「ゾンビ菌の特効薬、丸〇屋ののりたまこを、か?」
「はい、その通りです」
「良くやった!
直ぐにゾンビを用意しろ!」
「かしこまりました」
最高指導者の御前で、ゾンビ菌特効薬の効き目を確認する実験が始められた。
「オイ! それで何袋目だ?」
ゾンビにのりたまを食わせる指揮を執っている将校が、最高指導者に敬礼して返答する。
「此が1箱目の最後ののりたまです」
「オイ! 1号!」
「は、はい!」
「友好国から入手した情報では、のりたまこを1包食わせればゾンビから人間に戻ると書かれていたのに、どういう事だ!?」
「そ、それは」
「恐れながら申し上げます」
胡麻擂り2号(以下2号)が横から声をかけた。
「何だ!」
「ゾンビに食わせているそののりたまと、ゾンビ菌特効薬ののりたまこは別物なのではないでしょうか?」
「何だと? どういう事だ!」
「特効薬はのりたまこです。
しかし箱に書かれている商品名は、のりたまです。
最後の一文字がありません」
「オイ! 1号! 僕に偽物を寄越したな、覚悟しろ!
2号!」
「はい!」
「此奴と家族を再教育センターに送れ!
それからあの国に対し、核弾頭搭載ミサイルを撃ち込まれたくなければ、のりたまこを全て寄越せと言ってやれ!」
「仰せのままに」
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