高嶺のチョコレート

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翌日。 「イリヤ、今日ひま?」 「……なんで」 「私、休みだから一緒に出掛けない?」 「やだ。めんどくさい」 「やだと面倒くさい禁止。折角日本に来てるんだから出掛けないと。10分後玄関の前に来なさいよ」 「!おい」 文句を言いつつもイリヤは来てくれた。 「いい子いい子。車、乗って」 「どこ行くんだよ」 「気の向くまま、風の向くまま?」 「計画性ねぇなぁ」 イリヤがシートベルトをしたのを確認して車を発進させる。 「私達さー、昨日出会ったばっかじゃん」 「……」 「出会いってどこに落ちてるか分からないね」 もしイリヤが後十年、年齢を重ねた姿だったらきっと一目惚れぐらいしてたかもな。
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