*一杯目*

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カランコロン♪ 「よう、久しぶりだな。クマ」 店に入ってきた童顔の男『青木史哉(アオキフミヤ)』が店の主『和田紅真(ワダコウマ)』にそう言った。 「久しぶりって一週間前にもあったじゃないですか。あとクマって言うのやめてください。俺はコウマです。」 「どうだ?繁盛してんのか??」 「ぼちぼちです。」 そうかと史哉はケタケタ笑った。 「何にしますか?」 「オススメで。」 紅真は少しも悩む様子もなくテキパキと酒を作り始めた。(先輩はレモン多めが好きなんだよな…) 「お待たせしました、ハイボールです。」 「はい、どーも。」 史哉は一口酒を飲む。 「あ、あとこれもどうぞ今日食べないと悪くなっちゃうんで。」 そう言ってトマトとモッツァレラチーズのサラダがでてきた。 「お、シャレてるねぇ。」とまたも史哉はケタケタ笑った 「フミヤ先輩は最近どうなんですか??」 「あーぼちぼちだよ、ぼちぼち。」 「不調なんですね。」 史哉はムッとした顔をした。 「あーそうだよ。ゼンゼン筆がすすまなくてまいったよ。」 「今日で気分転換できるといいですね。」 「そうだな。」 沈黙が流れる カランコロン♪ 突然開いたドアの音が沈黙を破る。
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