2人が本棚に入れています
本棚に追加
カランコロン♪
「よう、久しぶりだな。クマ」
店に入ってきた童顔の男『青木史哉(アオキフミヤ)』が店の主『和田紅真(ワダコウマ)』にそう言った。
「久しぶりって一週間前にもあったじゃないですか。あとクマって言うのやめてください。俺はコウマです。」
「どうだ?繁盛してんのか??」
「ぼちぼちです。」
そうかと史哉はケタケタ笑った。
「何にしますか?」
「オススメで。」
紅真は少しも悩む様子もなくテキパキと酒を作り始めた。(先輩はレモン多めが好きなんだよな…)
「お待たせしました、ハイボールです。」
「はい、どーも。」
史哉は一口酒を飲む。
「あ、あとこれもどうぞ今日食べないと悪くなっちゃうんで。」
そう言ってトマトとモッツァレラチーズのサラダがでてきた。
「お、シャレてるねぇ。」とまたも史哉はケタケタ笑った
「フミヤ先輩は最近どうなんですか??」
「あーぼちぼちだよ、ぼちぼち。」
「不調なんですね。」
史哉はムッとした顔をした。
「あーそうだよ。ゼンゼン筆がすすまなくてまいったよ。」
「今日で気分転換できるといいですね。」
「そうだな。」
沈黙が流れる
カランコロン♪
突然開いたドアの音が沈黙を破る。
最初のコメントを投稿しよう!