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「かわいい名前ですね。本名ですか?」
「こいつ名前こう書くんだよクマって読めるだろ?」史哉は持っていた紙に紅真とペンで書いて説明した。
「うふふ、仲良しなんですね。」
「フミヤ先輩とは高校時代からお世話になってて、この店だす時もお金出してくれて。」
「代わりに水曜日は貸切にしてもらう約束でな。」
「なるほど、だから今日お休みだったんですね。あれ、先輩ってことは…。」
「26です。」
「30くらいかと思ってました。」
「俺は老けて見られるんだよなぁ。…先輩笑いすぎですよ!!」
史哉はカウンターに突っ伏して笑っている。
「あ、いやその悪い意味でじゃなくて…。すみません。」
「いいんですよ、言われ慣れてるんで。」
「悪い意味じゃないって便利な言葉だよなー。」
「わたし、一言多いんですよね。だから、こんな誕生日に…。」
「誕生日!めでたいな!!これ食いなよ。」
さっき作ってもらったトマトのサラダの皿を女の子の方に寄せた。
「じゃあ俺からも一杯奢りで。」紅真はカシスオレンジを女の子の前に置いた。
「ありがとうございます。」
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