*二杯目*

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カランコロン♪ 「よーもうかってっかー?」 「はぁ、ぼちぼちです。」 紅真は片眉を上げたなんとも言えない表情で出迎えた。 「あ"ぁ"ー。」 史哉は席についてテーブルに顔をつけながら腹の奥から声をだした。 「…どうしたんですか?」 紅真はジトッとした目で見下ろしながらいった。 「わかってんだろー締め切りだよ!締・め・切・り!!」足をバタバタさせている。 「こんなところにいていいんですか?」 「…良くはないな。でも気分変えないと頭がどんどん硬くなって重くなってきてる。まるで頭だけ石化の魔法をかけられたみたいだ。」 「…相当やばいんですね。今ファンタジーですか?」 「そう、あ"ぁ"~くそぉ全然方向が決まんねぇ。もうファンタジーなんてどうすれば…なんかこうパッと魔法でできねぇかな、それか寝てるあいだに小さいおじさんの妖精にプロット書いてほしい…。」 「あぁ、そういえばイイヅカさんまた来ましたよ。なんでも あのあと職場の同僚の方に告白されたらしいですよ。」 「おぉ、まぁ真面目で義理堅いおまけに中々の美人だったしな。」 「でも断ったらしいですよ。」 「なんで?」 「好みじゃないそうです。」 「それはまた…容赦無いな。」
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