blood0 プロローグ

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blood0 プロローグ

吸血鬼なんて、皆一緒。 あの人を亡くした時から、ずっとそう思って生きてきた。 所詮は、人間を襲い、その血を食らってでしか生きていけない、人間の外見をしている獣。 人間になれない、かと言って、怪物でもない。 亜人。 そんな吸血鬼と人間の共存なんて、夢物語だ、と。 彼らと生きて行けるほど、世界は広くない。 いつ自分達を殺してくるのか解らない様な亜人と肩を並べて歩けるほど、人間のメンタルは強靭ではない。 少なくとも、僕のメンタルはあの日から、完全に吸血鬼に対して過剰に嫌悪感と恐怖感から、拒絶反応を起こしている。 そう。 たとえ、僕の一族が昔から、吸血鬼を眷属にしている存在だとしても──。 ずっと、そう思っていた。 あの、世界が紅く見えた日。 血の契約を交わして、吸血鬼を眷属にした日。 その日から、僕の見る世界が一気に変わった。 僕の、運命も────。
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