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君がいた明日
君はいつも嘘つきで
あたしはいつも泣き虫で
長い坂道 帰り道
曲がりくねった 2人の道
「また明日」と 言えば必ず
「明日はいない」と嘘ついたね
いつもあたしの前を歩く
君の背中ふれたくて
暮れゆく空は茜色
ずっと心に刻まれて
もし聞けるならひとつだけ
あのとき君は何を見てたの?
森へと帰る鳥たちの
羽ばたく音が耳に残る
2人で帰る帰り道
あの時君は少し変で
急に笑顔で笑いかけて
「手を繋いで帰ろう」って言った
君の手のひら 温かくて
何だか無性に寂しくて
「また明日ね」って言ったら
君は少し微笑んで
鳥の羽音で届かなかった
最後の嘘の
「またね」
暮れゆく空に 1人残され
君のいる景色 探し続けた
君がいないと気付いた時に
初めて声をあげて泣いた
茜色さえ悲しく見えて
あたしは一歩も動けずに
森へと帰る鳥たちの
羽ばたく音が耳に残る
君は今も嘘つきですか?
あたしは今も 泣き虫で
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