5.チョコレートガチ勢

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「……完敗。完敗だよカイト選手。 俺はお前のチョコへの情熱を馬鹿にしてた。舐めてた。恥を知るのは俺の方だったな…」 「いや、いい戦いだったと思うぜ? お前も1口食べるか?」 「いや、要らねえ!絶対食うかよこのくそ甘いの良く3人前食べられるな!?」 半分青ざめた顔でタケルは全力否定する。 こんなに美味しいものを食べないなんて、彼は恐らく育ちが悪いんだな。 艶やかなチョコソースは、器のそこのチョコフレークにまでしっとりと染み渡る。 チョコ生クリームとそれらを混ぜて口に含めば、俺の全神経が舌へ集中する。 アイスも良い。 冷たさとチョコの甘さは相性が良い。 使用されているチョコは苦味を極端に抑えられており、砂糖の甘さの割合が高い。 そこにカカオの香りが冷たさに乗って俺の体内へ染み渡る。 嗚呼、生き返る。 生きてて良かった。本当に良かった。 「お前……本当に幸せそうにパフェ食うよな」 「ん?何?聞いてなかった」 「いいよ、ほら、お前の感性を満たすのってチョコだけだろ。俺から名付けてやる。 お前、公式でチョコレートガチ勢を名乗ってもいいぞ。」 「おっ認めたねぇ、俺のガチ勢っぷり。 ご馳走さん!」
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