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「……完敗。完敗だよカイト選手。
俺はお前のチョコへの情熱を馬鹿にしてた。舐めてた。恥を知るのは俺の方だったな…」
「いや、いい戦いだったと思うぜ?
お前も1口食べるか?」
「いや、要らねえ!絶対食うかよこのくそ甘いの良く3人前食べられるな!?」
半分青ざめた顔でタケルは全力否定する。
こんなに美味しいものを食べないなんて、彼は恐らく育ちが悪いんだな。
艶やかなチョコソースは、器のそこのチョコフレークにまでしっとりと染み渡る。
チョコ生クリームとそれらを混ぜて口に含めば、俺の全神経が舌へ集中する。
アイスも良い。
冷たさとチョコの甘さは相性が良い。
使用されているチョコは苦味を極端に抑えられており、砂糖の甘さの割合が高い。
そこにカカオの香りが冷たさに乗って俺の体内へ染み渡る。
嗚呼、生き返る。
生きてて良かった。本当に良かった。
「お前……本当に幸せそうにパフェ食うよな」
「ん?何?聞いてなかった」
「いいよ、ほら、お前の感性を満たすのってチョコだけだろ。俺から名付けてやる。
お前、公式でチョコレートガチ勢を名乗ってもいいぞ。」
「おっ認めたねぇ、俺のガチ勢っぷり。
ご馳走さん!」
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