2.勝負

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「飲んでみてもいいぜ?」 タケルはニンマリと右の口の端を上げる。 3千円ともなればタケルだって財布が泣くのは確定である。 「全3種。当ててみな。」 チョコが絡むと俺が本気になるのはタケルは理解している。理解していながら勝負を持ちかけたのだ。彼は………本気だ。 『ファミレスのドリンク混ぜ』の名が タケルにはかかっている。 『チョコレートガチ勢』の名が 俺にはかかっている。 これぞ漢と漢の試合。 ーーーこの勝負、負けるわけにいかないーーー 「望むところだ。3分間で当ててやる」 俺はタケルがそうするように、右の口の端を上げてニヤけた。 俺は冷静に色の分析から始めた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!