調査1・フェイス織部米国進出

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人は何をそんなに急いでいるのか?と疑問に思ってしまうくらい、一心不乱に歩いている。 なのに、コンビニ等ではあちこちふらふらする。 皆一様に無口で、靴の音は聞こえるが人の声と言えば、変な勧誘か客引きの商売くらいである。 あ、路上パフォーマーもちょっとは居るか。 少し歩けば昼時の今は、どこかで撮影や中継をしているテレビやラジオの放送局の関係者を発見する事も可能である。変な話をするならば、街の様子を監視カメラが逐一捉えているだろう。 ちょっと事件が起これば「スクープボックス」と言って、人が手にしているスマホがカメラに早変わりして現場の空気を伝える機材になる。 僕はそんな街を抜けて、先行き不安なのでタクシーは使わず歩いているのであった。 ドーナツ化現象と云われるくらい、都心に住居を構える人間は少ない。そのほとんどが千葉・埼玉・神奈川といった近郊の人になる。 (新幹線定期で長野とかからもいるらしい……片道3時間掛かるんだってよ。凄いねっ!)
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