苦 v.s 甘

10/13

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「───っ!!」 片腕を掴まれて、引き寄せられ、彼の唇は私のそれに重なった。 私がとっさにつき飛ばそうとしたのを、彼は無理やり抑え込む。 そして。 「んっ!?」 最初に感じたのは、私の嫌いな甘さだった。 しかし、次にベリーの香りと甘酸っぱさがつきぬける。そして、ほんのわずかな苦み。 どれほどそうしていたのか。 唐突に、身体が自由になる。 「…おいしかったでしょ?」 にやりと笑った彼に、私は真っ赤になって叫ぶ。 「馬鹿っ!!!!」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加