苦 v.s 甘

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「苦ッ!!」 「は?」 「ちょっと、砂糖入れた?」 「入れましたけど、一本」 「少なすぎるでしょ?!うわ、信じらんない」 ……いや、信じられないのは、私ですけど。 コーヒーはブラックが好きな私からすれば、砂糖やミルクを入れる方が邪道だというのに。 彼は立ち上がると、スティックシュガーを二本つかんで、また席に戻ってくる。 うわ、気持ち悪…。 砂糖を三本も入れて飲むなんて、それはもはやコーヒーじゃない気がする。 「砂糖汁…」 小さくつぶやいて、私はそれきり彼の存在を忘れたように、仕事を再開した。
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