2駅目

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「やっぱそんなもんか、捻挫って。俺やったことないからな。」 「そんなもんだよ。」 河田の言葉の奥から、半ば強引に発掘した感情に『心配』とラベルをつけ、砂ぼこりを払って胸にしまった。 こんなこじつけの繰り返しだ。 「間もなく、瀬原井、瀬原井です。足元お気を付けて……」 2駅目に着いてドアが開く。 ぬるい風が吹いた。
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