恋つらら。

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「……出ないの?」 「あっ、うん……ち、ちょっと待ってて」 苛立ちながらスマフォを耳に当てると、再び舞子の声が聞こえた。 「あ、ごめん、卵もお願い~」 「はいはい、卵ね、わかりました」 「それから……」 「まだあんの?」 「あら?アンタ、何イラついてるのよ?」 お母さんのタイミングの悪さにだよ! と、雪は呆れながら、後ろを向いて舞子と話す。 その雪が後ろ手に隠していたはずのチョコ入りの紙袋が譲の目に止まってしまったのにも気がつかない雪。 譲はそれを見て、ひとりニッコリと微笑む。 「何でもないからっ。もう追加とか無いよね?なかったらもう切るよ」 雪は電話をぶちっと切る。
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