2人が本棚に入れています
本棚に追加
「一応聞くけど……誰が、誰に?」
「……俺が、千秋に。」
あんたの彼女も昨日、まさにそれを悩んでいたわよ……
そう言ってやりたいのをぐっとこらえる。
いっそ言ってしまいたかった。
しかし、これを伝えるのは簡単だが、これを聞いても、彼の悩みは増えるだけだろう。
それもかわいそうな気がした。
「そりゃあ、もらえるんじゃないの?付き合っているんだし。」
ここもやはり、一般論でとりあえず慰めてみる。
「まあ……そうなんだけど。……なんか、あいつ”友チョコ”とか言い出しそうだろう?」
……あら。
千秋、あんた見通されているわよ。
心の中で、彼女に話しかけてみる。
彼の言う通りなのだが、「その通りみたいよ」というのも気が引けるため、彼女の代わりに聞いてみることにする。
「……友チョコは嫌?」
最初のコメントを投稿しよう!