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「ふざけんじゃねえ。」
、で始まる物語をずっと書いてみたいと思っていた。幸か不幸かこれまでそういう機会は与えられなかったし、そんな話を思いつきもしなかった。
が。
ここに来て書いてみようと思い立った。なにがなんだかよく分からないが、とにかく書いてみようと決心した。どんな話にするかは、まだ決めていない。
「ふざけんじゃねえ。」
俺はチラシの裏に書きなぐってみた。今時裏が白紙のチラシは珍しい。確認してみると、スーパーマーケットの特売広告だった。
どうしてそんなチラシが我が家にあったのかは分からない。食事は殆どすべて外食か、コンビニの弁当で済ましている。スーパーなんて10年近く立ち入ったこともない。郵便受けに入っていたのを無意識のうちに持って来てしまったのだろうか？ だが、もう随分と長いこと郵便受けなど確認していない。
とすると、何者かが置いていったのだろうか。うちに進入するもの好きな泥棒がいるとは思えない。俺の住んでいるアパートは築45年を過ぎた正真正銘のおんぼろ長屋で、そこの住人が金を持っていないことは小学生にだって分かるくらい明白である。
あるいは財産を奪われることを恐れ、わざと貧乏人のフリをしている気難しい大富豪の老人が、布団の中で金の延べ棒を抱き、ニタニタしながらひっそりと暮らしている可能性はゼロではないけれど。
ま、いいや。
考えるのが面倒臭くなってきた。
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