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陽光がしずしずと消えていく。
その日も恐ろしく自己中心的な男からの微笑みは消えた。
「あれは人間の尊厳すら壊し、最後には廃人とさせる。あの情報を奴らの脳内から消せ。」
その日の食べる事すら覚束なかったあの頃。
何処の国かも分からない兵士がくれた一丁の銃口から出た薬莢の香りが,脳裏にこびり付いて鮮烈に忘れられない。
それで自決しろと言うのか、それとも生きろと言われたのかそれは今では分からない。
ジョハリはポテクトの目の奥の底なしの夜をじっと見つめながらゆっくりと眉間に銃口を突き付けた。
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