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「結衣…ゆい!ほら、こんなとこで寝てたら風邪ひくわよ!」
美央が仕事から帰ると、コタツで熟睡する結衣を母が必死に起こしていたが
結衣はピクリとも動かない。
「初日だし気疲れしたんじゃない?」
「美央、、結衣、もしかしてイジメられたんじゃないかしら…」
「結衣はそんなタイプじゃないでしょ(笑)」
「だってあんた…見てよこれ…」
そう言って、母はテーブルの上に広げられたノートを指差した。
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山田→巨乳の持ち腐れ
西山→ハゲノッポ
西浦→ハゲメガネ
牧田→デブ1(♂)
鈴木→デブ2(♀)
藤岡→勘違いナルシスト
尾崎→天パの巨漢
村北→ヤクザ顔
三宅→不倫顔
吉沢→ホクロまみれ
浅野→老け顔ゴリラ(♀)
荒井→死んだ魚の目
中西→顔面クレーター
スープ煮込んでた女→まさに鶏ガラ
ソース煮詰めてた男→醤油顔
鉄板の前→養豚場
ホールと厨房出入りしてた人→地球外生命体
…目の眩むような膨大な名前と悪口が書かれてある。
そういえば
キャバクラで働いていた頃にも同じようなノートを見たことがあるような気がしたが
その時よりも更に酷い…
更に下のほうに(※デブ率高め)と小学生のような字で書きなぐられた結衣のノートはまるで
何かの漫画に出てきた、死んでほしい人間の名前を書くあのノートのようだった。
「チョコレートあま~い…へへ…」
結衣は幸せそうな顔をして寝言を呟いていた。
【了】
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