第1章

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午前中、 撮影を卒なく終えたわたしは同じビル内にあるカフェで食事を頂いていました。 こじんまりとし、 やや暗い照明が心を落ち着かせてくれ あたしは注文したメロンソーダを口にしホッと一息をついた。 「遥香、今日もお疲れ様。 午後からのスケジュールなんだけど テレビ局での歌リハの後名古屋へ行く事になるよ。ハードだけどオファーがあるのは有難い事だからね。頑張ろうね」 正面に座りスケジュール帳と睨みあう男性の言葉にあたしは黙って頷く。 「それに見てごらん、 先生も仰ってたけどこのまま順調にいけば 遥香がセンターで新譜。そしてその曲で紅白もいけるだろ?」 男性が開くタブレットPCをストローを口に咥えたまま眺めていた。
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