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ハアァァァ…。
「ちょっ、ちょっとどうしたの?」
「え…?」
私はここ最近で一番大きなため息を吐いていた。
目の下には薄らとクマ。
「何か最近の透子ちゃんおかしいわよ。」
「そ、そうですよね…、ハハ…。」
小早川眼科クリニックで同じ受付事務をしている三木さんに、顔を覗き込まれて心配されている私。
自分でもよくわかっている。
最近の私は本当にテンションがガタ落ちなのだから。
引っ越してから早三ヶ月、私は気でも狂ったかのように一日に何度も自宅の郵便受けを確認している。
けれど待てど暮らせど手紙が来ない。
なぜ?
秘密の恋人は万能なストーカーじゃなかったの?
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