【1】秘密の恋人

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そうなのだ。 誰に何と言われようと、私の食生活はずっとこうだった。 太と出会ってからお菓子が大好きになり、だから私は毎日こうしてお菓子を山盛り食べなければ気が済まないのだ。 小中学生の頃は義務という名の給食だった為、私の偏食に気付く人は家族以外はいなかったけれど、高校生の時は流石にドン引かれたものだ。 お弁当代わりに山盛りのお菓子。 唯一親友と呼べる一 愛という同級生だけが、呆れる事なくクスクスと面白がって笑っていたけれど。 でもその彼女とも高校を卒業と共に疎遠になり、とうとう私の性癖を打ち明けるまでにはいかなかった。 誰かに知って欲しい気もするけれど、変態やデブが好みだなんて、きっと誰も信じてくれない。 .
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