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けれどその期待が失望とも違う色に変化した。
「きゃああああっ!!」
郵便受けを開けた瞬間、なぜかピョーンと飛び出た緑色した生き物。
私は持っていたバッグを放り投げ、ヨタヨタとよろめき、ペタンと地面に尻餅をついてしまった。
「お、おいっ、大丈夫か!?」
そしてそんな私に駆け寄る人物。
私はケロケロと小さくて可愛いアマガエルを確認すると、ホッと安堵の息をつく。
「だ、大丈夫です…。ありがとうございます…。」
がっしりとした手で肩を支えられ、見上げた先は、、、
え…?
「月村さん…?」
今だ尻餅をついたままで、私は呆気にとられたように彼を見上げる。
彼はパッと私から離れると、いそいそと散らばったバッグの中身を拾っていく。
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