【1】秘密の恋人

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どうした事か、ワナワナと唇が震えてくる。 もしかして…? その思いが否めない。 「どうして私が一人暮らしだって知ってるんですか? どうして私が何度も郵便受けを見てるって知ってるの?」 敬語が崩れ、不信感を露わにした口調になる。 彼の保険証は月一で確認をしているから、生年月日は三木さんがバッチリ把握していた。 確か兄と同い年だった。 歳上だとわかっていても、この場合は強気に出た方がいい。 「もしかして月村さんがカエルを…?」 それでも声が弱気になるのは、もう一つの可能性が否定できないからだ。 もしかして月村さんが秘密の恋人なの? .
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