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そのお腹の音が恥ずかしくて、ヒンニィの顔が更に赤くなる。
恥ずかしくてうつ向いてしまったヒンニィに、カイは微笑みながら話しかける。
「何、お腹すいたの?馬車に乗ってから結構時間経つもんね。確かチョコレートがあったはずだけど食べる?」
そう言ってカイは座ったまま、先ほどまで自分が頬杖をついていた窓枠の下にある小さな棚の扉を開けた。
棚の下段に小さめのワインレッド地に金色で装飾が施された箱を発見し、その箱を取り出すと蓋を開けてチョコレートが入っているのを確認する。
「ビターとミルクと二種類あるけど、どっちがいい?」
カイは左手に箱を持ちながら、右手で箱の中身を漁って小さいチョコレートの粒を摘まみ上げる。
ヒンニィは真剣に悩みながら、カイのチョコレートを摘む指先を見つめる。
「じゃあ、ミルクがいい。」
ヒンニィはチョコレートを渡されると思い、両手を合わせてカイの前に差し出す。
カイはそれを無視して、チョコレートを摘んだまますっと立ち上がるとヒンニィの隣に並んで座り込み顔を覗き込んで、チョコレートをヒンニィの口元まで近づけた。
「はい、あーんして?」
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