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「寝ちゃうといけないからちょっと強めに手早くやるね」
もう、お任せ。
好きにして。
カナさんの手がふくらはぎを滑り出す。
いつもよりは手早くちょっと圧力かけてカッカッって調子で、足裏からパンツの極までカナさんの手が伸びる。
めっちゃくちゃ気持ちいい。
しかも眠気も覚めてきた。
精油の香りが鼻をくすぐる。
あー、いー匂、い？
これ。なんか。
「ミントチョコみたいな匂いだ」
あ、やっちゃった。
ビクッとしたよ。今。
カナさんの手、ビクッて。
「う、ん。似てるよね、ペパーミントも入ってるし」
あー。
動揺してるね。
手の触れてる場所に振動が伝わって来る。
やっぱりカナさん俺に隠してる事ってバレンタイン関係なんだ。
もしかして手づくりチョコ作ってるとか。
それか秘密にしたかったのかな？
バレンタインデーの準備してる事。
それとも気を遣ってくれてるのかな。
今チョコレート戦線真っ只中の俺が、家の中でもチョコ話題は辛いだろうと黙ってくれてるとか。
心配しなくても『ちょこっとパスタ』の売れ行き好調なんだけど。
カナさんと出会うきっかけになったお菓子は、現在バカ売れ中です。
バレンタインデーまでに在庫切れしないかが目下の悩みなほど。
んーミントチョコかあ。
新商品にいいかも。
いや結構出してるんだよな、各社。
ウチはまだだけど。
うーん
「あのね、忙しいよね、２月は」
んー。ん？
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