*2*シンデレラの階段

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その後は思い思いに会場内を見学して回った。 その間ずっと手は繋がれっぱなし。 恋乃香と呼び捨てにし、時々微笑まれ、なんでもないことでも耳打ちをされた。 二神さんのやりたい放題…。 本物の恋人扱いに、おかしくなりそう…! 婚礼料理の無料試食会にも参加した。 「うわ。美味しそう!」 前菜料理や、メインディッシュのお肉料理、デザートまで振る舞われて、たっぷり堪能できる内容だった。 「食事に拘る新郎は多いからね」 「へぇ?! …勉強なります!」 キラキラに磨かれたナイフとフォークを握り、パクパクと料理を口に運びながら私は二神さんの話に耳を傾けた。 「…美崎さん、本当美味しそうに食べるね」 「ええ。これ、最高です!」 本当にどれも美味しい。 見た目も鮮やかな盛り付けは女性が喜びそうだし、食べていて飽きない上品な味付けは、老若男女関係なく好まれそう…! 二神さんは私の食いっぷりに目を細め、にこりと笑った。そして、 「今度、美崎さんを食事に誘ってもいい?」 あまりにも突然、さらりと発言した。
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