第1章「死は私から…」

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夕暮れ、私の班は何もせずお喋りに興じていた。見るとサチヨは班を仕切りカレーライスを完成させていた。 私は焦り班にカレーライス作りを促したしかし返事はなし、つまり無視である。私は怒りカレーの野菜のかわむき、下ごしらえをして米を仕込みひおこしをしてギリギリカレーライスを夕暮れに間に合わせた。 班のメンバーは私に特に感謝する訳でもなくカレーライスを食べた。彼らは言った。母ちゃんのよりウマイ。当然だ、母親が病弱で小学校四年から台所に立っていたんだから。彼らはお喋りを辞めて一心不乱に私の作ったカレーライスをおかわりした。
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