第1章「死は私から…」

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その日の昼間、私は一人で泳ぐ練習をしようと岩場を歩いていた。サチヨが私を大声で呼んだ、私は振り返り転倒した。顎から血が溢れた。私は下を向きしばらく体操座りをしていた。 キャンプに同行していた少年自然の家の職員が私の様子がおかしいと大人達を集めた。私が顔をあげると悲鳴が上がった。あとから聞いた話だがその時の私は顔面蒼白な上に多少の日焼けで極度の脱水状態にあった。すぐに私は救護テントに運ばれたが顎からの出血が酷い上に多少の日焼けで極度の脱水状態にあった、との誤診を受けた。無人島キャンプ場に悲痛な出来事を私は起こしてしまった。サチヨが看護師志望だと言い出してかいがいしくできるだけの処置をしようとした。彼女に出来たのは私が死んでまわないか声をかけ続けることだけ。そして私は地元の漁師の船で港に運ばれたがそこで私の意識はなくなった。
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